避妊手術
腹腔鏡下避妊手術
腹腔鏡手術は、お腹の中に細長い筒(トロッカー)を挿入し細長いカメラと鉗子を入れて手術をすることをいいます。従来の開腹手術と比べ傷口が小さい事と痛みが少ないといわれています。
人では一般的な手術法になりますが、動物ではまだまだ普及はしていません。しかし、当院では開腹手術と時間も変わらず高い技術で 実施することが可能です。手術を受けた動物のほとんどが当日に退院することが可能となりました。
メリット | デメリット |
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避妊手術の手順
手順 1.
トロッカーを腹腔内に挿入していきます。
手順 2.
お腹を炭酸ガスで膨らませます。
手順 3.
基本3本トロッカーを入れて卵巣を摘出します。
手順 4.
お腹の中はモニターで確認しながら操作します。
手順 5.
超音波メスで卵巣を切除します。
手順 6.
そのまま取り出します。
子宮をとることも可能です。
手順 7.
卵巣の確認をします。
手順 8.
出血や肝臓、胆嚢に異常がないかどうかしっかりと確認します。
必要なら肝生検します。
縫合
縫合して終了となります。
基本的に出血や子宮を引っ張らないので痛みは開腹手術より少なくなります。
避妊手術の症例
<症例> 犬 Mix 女の子 14歳
糖尿病の治療をしている高齢のわんちゃんです。
写真のようにお腹に小さな穴をあけて、カメラを挿入し画面を見ながら手術を行います。
血糖値のコントロールも問題なく、元気に退院されました。
傷口も非常に小さく、安全に手術を行うことができました。
<症例> 犬 チワワ 女の子 7ヶ月
7ヶ月の小さな女の子です。
お腹に小さな穴を開けてとトロッカーを差込みます。
卵巣をつかみ超音波メスで切り取ります。
手術の傷も大変小さく、術後3時間でお水も飲んでいました。
大変調子もよく、その日に退院しました。
術後の様子。顔つきもとってもいいです。